NEWS
新着情報

お知らせ

【京大発VB】株式会社ネイチャーギフト(Nature Gifts Co., Ltd.)の設立について

京都大学生存圏研究所 矢野浩之教授と株式会社ヘキサケミカル(大阪府東大阪市)は、共同で京大発のベンチャー企業である株式会社ネイチャーギフト(京都市中京区)を設立しました。(矢野教授 情報提供)
なお、矢野教授及びヘキサケミカル様は、富士市CNFプラットフォーム会員でもあります。


 株式会社ネイチャーギフトは、セルロースナノファイバー(食物繊維をナノレベルまで解繊した軽量、高強度のナノ繊維、以下CNF)で強化した樹脂材料の製造・販売を主力事業としています。

 矢野教授は2013年度~2019年度に、京都市産業技術研究所、王子ホールディングス、日本製紙、星光PMCと共同で行った新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「非可食性植物由来化学品製造プロセス技術開発」事業において、木材から高性能のCNF強化樹脂材料を安価に製造するプロセスである「パルプ直接混錬法:京都プロセス」の開発に成功しました。その成果とヘキサケミカルが得意とする樹脂複合材料の量産化技術の組み合わせにより高性能のCNF材料の量産化の目途が立ったことから、新会社の設立に至りました。新会社はCNF材料の生産をヘキサケミカルのグループ会社に委託し、販売においてもヘキサケミカルの販売網を活用します。

 大気中の二酸化炭素の増加による地球温暖化は、人類にとって最大級の社会的課題となっています。CNFは植物が二酸化炭素を原料として光合成により作る素材であり、土壌中や海水中での生分解性も有しています。新会社は植物由来の優れた特性を活かした材料の製造・販売、商品開発を目指すことから、Nature Gifts(自然の贈り物)という社名にしました。ネイチャーギフトは今後、ポリプロピレン(PP)やポリエチレン(PE)などの汎用性プラスチック、ナイロン6などのエンジニアリングプラスチックをベースとしたCNF材料の製造・販売に加えて、バイオ材料としてのCNFの特徴を活かしてバイオPEなどのバイオプラスチックと組み合わせたオールバイオ材料の開発にも取り組んでいきます。


■本件に関する連絡先
 京都大学生存圏研究所
 矢野 浩之 教授
 〒611-0011 京都府宇治市五ヶ庄
 E-mail:yano@rish.kyoto-u.ac.jp