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【情報提供】静岡県工業技術研究所富士工業技術支援センター「高機能シート試作装置」
静岡県工業技術研究所富士工業技術支援センターに整備された「高機能シート試作装置」について紹介します。
富士工業技術支援センター(静岡県富士市大淵2590-1)では、カーボンファイバーやセルロースナノファイバーに代表される高機能で高価な原料を使って、より少ない量の原料でテストを行いたいという要望が増えてきていることから、ナノファイバーのような非常に脱水しにくい原料などでもシート化でき、数kg 程度の原料からテストが可能な高機能シート試作装置を新たに整備しました。
高機能シート試作装置は、ワイヤー傾斜が10°まで可能な長網ヤンキー抄紙機です。容量1㎥の原料チェストが2 基あるため、異なる原料を切り替えてテストをしたり、2㎥ の原料チェストとして長時間のテストを行うことも可能です。極めて低速運転(最低速度0.5m/min)が可能なため、極端にろ水性の低い原料にも対応でき、ナノファイバーのような通常の抄紙ワイヤーでは抜けてしまうような材料の場合、微多孔シートを抄紙ワイヤーの上に載せて抄紙することも可能です。また、ワイヤー上やヤンキードライヤー出口などにビデオカメラが設置されており、安全柵の外側からテストの様子が観察可能であり、テストの様子を動画として出力することも可能です。
高機能シート試作装置によって、数kg 程度の原料から連続シートを試作することが可能となり、機能紙と呼ばれる特殊な性質を持った紙の開発が効率的に進むことが期待されます。
■この件に関する掲載記事「静岡県工業技術情報(2020)」
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■この件に関する問い合わせ先
静岡県工業技術研究所富士工業技術支援センター
製紙科
電話 0545-35-5190